シミュレーション&ゲーミング学会誌 特集号論文募集のお知らせ

学会誌編集委員会委員・特集エディター
松田稔樹(東京工業大学)

  • テーマ:教育の変革を促すシミュレーション&ゲーミング
  • 投稿締切:第1期 2017年9月1日 第2期 2017年11月1日
  • 掲載予定:2018 年 6 月発行の学会誌

2017 年 3 月に,小・中学校の新しい学習指導要領が告示された。高等学校版も年度内に 告示される見通しである。新学習指導要領では,内容中心で知識・理解を重視したこれま での指導から、資質・能力の育成を重視し、主体的・対話的で深い学び(アクティブラー ニング)を実現する方向へと舵切りが行われた。アクティブラーニングは、高等教育改革 で先行して使われた用語であり、大学等の授業も、講義中心・知識伝達型のものから、考 えさせ議論させることを重視したものに比重を移すことが要請されている。

もちろん、考え、議論するベースとして知識が必要なことは言うまでも無い。しかし、 1980 年代から言われている通り、知識は教わるものでなく、自ら学ぶものという意識を育 てる必要もある。いわゆる自己学習力の育成が高等教育を含む学校教育に求められている。

このような動向の中で、コミュニケーション手段、未来を語る言語としてのシミュレー ション&ゲーミングの役割はますます重要になっている。その期待に応えるためにも、他 のアクティブラーニング手法と比較したシミュレーション&ゲーミングの優位点は何か、 逆に、他の手法から取り入れ融合すべき点は何か、教育に活用する上での課題とその解決 策は何かなどを明らかにすること、また、その研究方法を確立することが急務である。

本特集では、教育の変革期にあって、シミュレーション&ゲーミングの教育応用を広げ、 その改革を促すことが期待される新たな研究成果を募集する。原則として、一般論文で扱 われるべき個別分野、ケースでのシミュレーション&ゲーミングの教育応用ではなく、汎 用性に主眼を置いたシミュレーション&ゲーミングの教育利用に関する研究論文を取り上 げる。なお、ここで言う汎用性は、設計やシステム化、応用可能性などにおいてそれが考 慮されているという意味であり、実践や評価が特定の分野、ケースで行われていることを 理由に排除するものではない。

投稿要領:通常の論文投稿規程に準じる。投稿に際しては、原稿の1ページ目に「特集:教育の変 革を促すシミュレーション&ゲーミング」と朱書きのこと。投稿された原稿は、学会誌編集委員会の承認を得て、特集論文審査、一般論文審査、非審査原稿(解説)、不掲載のいず れかとして扱われる。論文審査の場合、投稿原稿の本学会が定める査読制度によって採否 を判定する。なお、第 1 期の投稿状況によるが、第 2 期の締切延長はしない予定である。

問合せ先:松田稔樹(東京工業大学) matsuda[at]et.hum.titech.ac.jp